概要
フランス発のイベント「サイエンティフィック・ゲームジャム(SGJ)」は2024年に節目となる10周年を迎え、会場を初めて東京に移し、11月29日から12月1日までの3日間「第1回SGJ東京」として、お台場の日本科学未来館にて開催されました。
日仏の大学・研究機関等が在日フランス大使館と共同で開催したこのイベントでは、6つの学際的なチームが結成され、各チームは、博士課程の研究テーマを48時間でビデオゲームとして形にするというチャレンジに挑みました。参加者は、研究者、プログラマー、グラフィックデザイナー、ゲームデザイナー、ミュージシャン、高校生など約40名。基礎物理学に始まり、1910年代にフランスに渡った日本人画家藤田嗣治の歴史に至るまで、幅広いテーマに取り組みました。東京国際フランス学園から参加した2チームは、日本発のゲームエンジンPyXelを用いての参加。PyXelの開発者である北尾 崇氏がマスタークラスを担当しました。最終日には、ビデオゲームと科学教育の専門家からなる審査員と一般来場者を前に、各チームが制作したゲームをビデオ・デモンストレーションともに発表しました。
参加者
さまざまな経歴とスキルを持つ40名ほどの参加者は、6つのチームに分かれ、48時間という限られた時間の中で、学際的な共同作業と科学的な仲介というユニークな体験を楽しみながら、ゲームの制作をしました。今回のSGJ東京には、東京国際フランス学園から2チームが参加し、彼らは北尾崇氏が開発したPython向けゲームエンジンPyxelを使用しました。他の4チームはUnityの使用を選択しました。
制作
金曜日の夕方、各チームのメンバー間で熱心な交流が行われた後、ゲームのコンセプトが作成され、コンピュータ・プログラミング、グラフィック、ゲーム・デザイン、音楽、科学研究のスキルを駆使したチームワークで、ゲームに命を吹き込む作業が開始されました。今回のSGJ東京で扱われたテーマは、基礎物理学から、1920年代にフランスに移住した有名な日本人画家、藤田嗣治(レオナール・フジタ)の歴史まで多岐にわたりました。

審査
2日間にわたる熱心な作業の後、各チームはまず審査員に向けて、各メンバーの貢献度を強調しつつ、短いデモンストレーション・ビデオを交えて熱心に作品を発表しました。 日本初開催となる今回は、学術界、ビデオゲーム業界、科学メディエーションなど各界の第一人者である以下の7名を審査委員に迎えました。- 北尾 崇
- 小野 憲史
- 白井 暁彦
- 竹森 那由多
- Remi Driancourt
- 安藤菜穂子
- Samantha Low
発表
最終日の午後2時頃からは日本科学未来館 7階 イノベーションホールにて、一般の来場者も交え、制作したゲームの発表が行われました。各チームは、ゲームのテーマとなった科学的題材の解説からゲームの遊び方、苦労した点などを発表しました。また、来場者は発表を聞くだけでなく、インターネット上にアップロードされたゲームを自らプレイするなどして、お気に入りのゲームに投票しました。
表彰
審査員による慎重な審議と一般投票によって、以下の各賞がそれぞれのチームに授与されました。| 賞 | チーム名 | ゲーム タイトル |
|---|---|---|
| ゴールドピクセル賞 | ディナービュッフェ | Memory Trip |
| ゲームプレイ賞 | Altermagnet | ピカマグネ |
| グラフィック賞 | Takinogawa All-Stars | Language Defender |
| サウンド賞 | GoD | リズム・ジオメトリー |
| 若きクリエイター賞 | Soyons Fou-jita! | The Wonderful Life of Foujita |
| サイエンス・ゲーム賞 | ULTRA-FAST | ULTRA FAST WAR |
| 観客賞 | ULTRA-FAST | ULTRA FAST WAR |
https://itch.io/jam/scientific-game-jam-tokyo-2024
懇親会
一般イベントの終了後には、48時間にわたる真剣な取り組みを讃えて、またその中で生まれた友情を祝して、ドリンクと軽食による懇親会が持たれました。2024年の成功に続き、SGJは今後も日本で継続的に開催してゆく予定です。
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2024年実行委員会メンバー:
- 竹森 那由多 (大阪大学大学院理学研究科 物理学専攻 准教授)
- 田村 隆治 (東京理科大学 先進工学部マテリアル創成工学科 教授)
- 門馬 綱一 (国立科学博物館 地学研究部 研究主幹)
- Marc de Boissieu (Ph.D, フランス国立科学研究センター(CNRS)研究部長)
- Laurent Guérin (Ph.D, フランス レンヌ大学 准教授)
- Jean-Baptiste Bordes (Ph.D, 在日フランス大使館 科学技術担当官)
- 中村 一樹 (東京大学理学系研究科化学専攻)
- 福嶋 拓海 (東京大学物性研究所押川研究室)
- 吉井 真央 (東京大学工学系研究科物理工学専攻)